工務店やハウスメーカーの家づくりと、どこが違うのか?

現在、多くの人がハウスメーカーで家を建てています。岡山は特に多いですね。


でも、モデルハウスの建設・維持費や、高給取りの営業マン、さらにはタレントを使った宣伝広告・・・そんな経費は、いったいどこから出ているのでしょうか?

当然、そんな経費は、家を買う人が払うお金の中からしか出てこないですよね。調べてみたのですが、ハウスメーカーの家は、契約金額の半分は上記のような経費にあてられ、もう半分が工事費だそうです。


つまり、家のために支払ったはずの金額は、その半分しか実際の家づくりに使われていないということです。


ちなみに地元の工務店であれば、利益率が25%、工事費が75%程度。ハウスメーカーの半分です。たとえば、総額2,000万円の家を買うとすると、ハウスメーカーの利益は1,000万円、工務店の利益は500万円ぐらいということです。その差はなんと、500万円!


なのになぜ、家を建てる人はハウスメーカーに行くのでしょう。やはりブランドでしょうか?保証でしょうか?耐久性?設計力?・・・
設計事務所もブランド以外は負けません。いえ、負けないばかりではなく、そのかなり上をいっています。


たとえば「保証」と言っても、ハウスメーカーの保証の本当のところを知っていますか?保証金はきちんと契約金の中に含まれており、契約の時点で前払いさせられているだけです。


「耐久性」と言いますが、昔からある木造在来工法の古民家なんて、100年以上たった今でもしっかり機能しています。


「設計力」と言ったって、それぞれ敷地や道路条件、法的規制が違うのに、既製プランをあてはめていいのでしょうか?どこのメーカーも「自由設計」とうたっていますが、実際には既製プランに少し手を加える程度。ハウスメーカーは、「同じものをたくさんつくって、たくさん売るから安く出来る」のであって、全てを自由にすることなんて到底できません。


よく、南側中央が玄関で、東にLDK、西に和室というプランが多いと思います。これは道路が南、東、西にあっても対応できるからです。どんな敷地にも対応可能なプランです。自由設計といいながらこんなプランを持ってくるなんて、お客さんの一生に一度の大きな買い物を、どう思っているのでしょうか?


次に工務店。確かに、工務店で家づくりをすると、満足する家は建つかも知れません。しかし、お施主さんは1~10まで、全て指示しないといけません。


工務店は家を建てることで利益を上げているので、お客さんが家を建ててくれさえすれば、どんな家でもいいのです。つまり、こだわりを持っている工務店は少ないのです。


だから、お客さんが言ったことは何でもしてくれます。けれど、言わないことはしてくれないのです。なぜなら余計なお金がかかるから。もちろん、変更分は全てお客さんが支払うことになります。もし、工事契約以降に変更しようものなら、その追加分は工務店の言い値になってしまいます。工事の単価や職人の手間賃など素人さんにわかるわけがありません。


契約する前に全てを決めておかないと高い物になってしまいます。


工務店が設計も施工もしている場合、確認申請を通すための配置図、平面図、立面図、断面図程度の、たった4~5枚の図面で工事をしてしまいます。それでも家は建ちますが、たったそれだけの図面で、お客さんは自分の家がどんなものかなんて分かるでしょうか?分かりませんよね。


でも、できあがった物に対して、お客さんが「ここが思ったものと違うから、こう直して」と指摘すると、「これは契約後の変更なので、追加料金は○○円になります」ということになります。


事実、この追加料金で大きく儲けている工務店も多いと聞きます。

 

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